ハードが完璧でもソフトがダメなら全てダメ?
別人の検体と取り違えるという信じられない初歩的ミスで、窃盗事件の犯人として全く関係の無い人の家を家宅捜査し、その人を任意聴取してしまうという警察の失態が明るみになった。
ことの発端は、飲食店での置き引き事件。犯人とみられる者の遺留物からDNAを採取し鑑定した。そのDNAが、警察庁が運用するDNA型データベースの中の一つと一致した。一致した男性を窃盗容疑で・・・ということだ。ところが、その男性のDNAを改めて採取・鑑定したところ、データベース内の方のものとは別のものであることが判明したのだ。
警察庁では、犯罪現場に容疑者が残したとみられる遺留物などから採取されたDNAの型をデータベースに登録し、容易かつ迅速に検索できるシステムの運用を、2004年12月から開始している。
今回のことでわかったのは、その登録の際、資料(記録)を別の人間のものとして登録してしまっていたということ。まったくバカみたいなミスなのだが、それをやってしまうのが人間でもある。だからこそ、どんなに優れたシステムだろうが機械だろうが、完璧ということはあり得ないのだ。
かつて、原発を国内に作るという話になったとき、その危険性について記者が担当大臣に質問した。すると、その大臣は、「コンピューターが管理するんだから、事故が起きるわけないじゃないか!」と言い放った。機械などハードを使うのが人間というソフトで、その人間は、たまに「そんなバカな!」と言われるような単純ミスをしたり、ついうっかりしたり、欲望に負けてやってはいけないことをやらかしたりするものなのだ。
そんなこと、今さらオレが言わなくても、まともに義務教育を受けている人間なら誰もがわかっていることだろう。しかし、大臣ともなった人でさえも、そういうオバカなことを平気で記者団の前で言うのである。
こういう初歩的な人為的なミスが大きな問題を引き起こすというのは、警察に限らずどの分野でも同じく起き得るし、起きている。問題は、そういうミスやトラブルを活かすことだ。教訓とできるかどうかだが、上述したように、この国の権力を持つ者たちはどういうわけか教訓を教訓として活かすだけの頭脳を持ち合わせていない人が圧倒的に多い。よって、何度も何度も同じようなミスをし、人々に迷惑をかけ、ときには人命を奪い、社会全体の安心感を損なう結果をもたらしている。
ミスをしたのは担当者であったり、末端の作業員だったりするが、いったん起きた事故などを教訓として次の安全や安心につなげられるかどうかは、その組織の幹部や権力を持つ者たちの行動如何だ。大企業や公的機関において、何度も同じようなミスが繰り返されることが多いとオレは感じているが、それはとりもなおさず、管理側に立つ者たちの馬鹿さ加減にあるとしか他に考えられない。しかし、悪いのはその者たちだけではない。理不尽な行為が社内や職場内で行なわれていても、保身から見て見ぬふりをしている下っ端の社員や職員たちにも責任の半分はあると言える。
世の中から、こういったミスや事故をなくそうと思うのなら、先ずは我々庶民・一般人・大衆と言われる「普通」の人たちが勇気を出して、目の前に存在する「おかしなこと」を「これはおかしい!」と声を大にして叫ぶことだ。また、たとえ法律違反でなくても、それをやったら誰かの迷惑になると思うような規則違反を決してやらないことと、平気で規則違反をして社会の安全を低下させているような輩に対して注意し非難することだと、オレは思うのだが・・・。
参考サイト:
神奈川県警のDNA誤情報:初歩的な人為ミスか データ延べ10万人分登録 - 毎日jp(毎日新聞).
DNAデータ誤情報 別人の男性に逮捕状(東京新聞ウェブサイト記事)
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